経理合理化プロジェクトとは?

これまで経理業務を10年以上調査研究してきました。そして、経理業務をどこまで合理化できるかをずっと考え続け、試行錯誤を繰り返してきました。
 その結果、経理業務もやり方次第で、おもいっきり合理化できることがわかりました。
 今までの経理の常識を一度リセットにして、ゼロから考え直すということです。
[経理の常識@]立替経費は小口現金で精算する
[経理の常識A]伝票・帳簿は毎日つける
[経理の常識B]簿記の知識のある経理社員は必要である
 この経理の常識をやめない限り、経理業務を抜本的に改革することができないということです。
 特に経理業務は会社の要でもありますので、簿記の知識のある経理社員であれば、一日も早くルーチン作業を卒業して、資金繰りや予算実績管理など、社長を補佐する仕事にシフトチェンジしてほしいのです。
 8年くらい前から、この合理化したやり方をお客様の会社にご提案させていただくようになりました。
 それからは、お客様が経理の仕事を合理化して、経理部門の作業時間とコストをどんどん削減していくのを、一緒にお手伝いさせていただいています。
 あなたの会社もチョッと経理のやり方を変えるだけで、経理の作業時間とコストが半分以下になる可能性があります。
 あなたはどちらの道を選びますか?
 それでは、ご一緒に経理の仕事をおもいっきり合理化していきましょう!

経理合理化のすすめ!

 はじめに、経理の仕事の概要と性質というものをみてみると、
@日々、経費の精算をし、現金の出し入れを行い、その結果を伝票や帳簿に記録します。
A1日の終りには、金庫の中のお金を数えて、出納簿を見て照合します。
B毎月支払日には、預金残高を確認しながら、振込や手形・小切手を振り出します。
C1ヶ月分の売上や仕入れを計上し、取引を振替伝票に起こして、月次試算表を作成します。
D期末になると、在庫の計上や減価償却、引当金などの計算をして、決算をまとめます。
 このように、経理の日々のベースになる仕事は、発生した取引の結果に対する手続きや記録、集計といった作業であり、商品の納期や会社の業績に直接影響を与える仕事ではありません。本業の業務上の事後処理が主になりますので、やり方を変えても問題が生じるリスクが非常に小さいということがいえます。また、経理作業は、同じパターンの繰り返し作業なので、作業の標準化がとてもしやすく、やり方を改善することによって生産性のアップが期待できるのです。
 次に、目線を変えて社長が経理に期待していることをあげると、「先月の業績がどうだったか」といった迅速な結果報告であり、設備投資や販促費など「今いくら使えるのか?」という資金繰りの定期的な報告です。
 しかし、経理のやり方ついて興味がある社長は稀で、逆に無関心ゆえに経理にまかせっきりになっていて、経理は、日々の経理作業に手一杯な状態になっていて社長への報告がままならないという会社はよくあることです。
 経理合理化プロジェクトによって、経理の作業のやり方を改善していくとこによって、今まで手の回らなかった財務資料の作成に多くの時間を使えるようになり、社長の期待に応えることができるようになるのです。

合理化のその前に!

 では、何をどうするかですが、その前に知っておいていただきたい事実と対処例をお伝えいたします。
 経理合理化プロジェクトを開始すると、経理作業に今まで関わってきた人や経理作業に負担をかけてきた人にとっては変化を求められることになります。その立場立場によっては、大きな問題ですのでその人達の対処をうまくできないと、下手をすると抵抗勢力をつくることになり、このプロジェクトの効果が弱くなってしまいます。もちろん会社によってはなんら問題が起こらないこともありますが、会社ごとに対処していっていただく必要があります。

 

@経理社員…経理作業が削減すると単純にその分の時間が空きますので、その空いた時間をどうするか
《対処例》ワンランク上の経理業務、他業務兼務、売上に連動する仕事など

 

A取引先…入金日や支払日を統一しますので、統一できない取引先は例外扱いになり、合理化の効果が弱くなる。
《対処例》優先順位を考えて、なるべく例外を作らない方法を検討する。

 

B社長…自らの会社なので何をいつどんな方法で取引を行ってもいいのですが、それでは合理化の効果が弱くなります。ルールに縛られないために会社を始めたんだということであればこのプロジェクトはやめてください。
《対処例 》創業時はそもそも取引自体がシンプルなので合理化する作業が少ないです。あえて、将来的な会社の成長を第一にという考えのもと、このプロジェクトを実行していっていただければと思います。

キャッシュレス、伝票レス、社員レス!

それでは、何をどうするかですが、
基本は、キャッシュレス、伝票レス、社員レス です。
この3つを突き詰めていくことになります。

キャッシュレス会計にする

 今どき給料を現金支給している会社はほとんどありません。現金支給した場合は、盗難・紛失の危険、数え間違いなどのミスの恐れ、受け渡し、管理作業等の手間など多くの作業になってしまいます。今はこの多くの無駄を省くために銀行振込になったといえます。また、このことにより経理社員は給料日の緊張感とストレスから解消され、面倒な作業からも開放されたのです。
 基本的にキャッシュレス化を目指すのはこの考え方です。この考えのもと、立替金の現金精算など経理が行う現金のやり取りをなくしていくことができないか、会社個々に検討することになります。

毎日つける伝票・帳簿をなくす

 伝票や帳簿をつけるということは、取引を記録するということです。取引がどこかに記録されていれば、その時点で記録しなくても問題ありません。その時点で記録しておかなければわからなくなってしまう取引が、現金の出し入れの取引なのです。これは、その都度記録しておかないと、金庫にいくらあったのかがわからなくなってしまうからです。
 現金以外の取引は、預金通帳や請求書などを見れば、後でも取引内容を確認できます。ということは、キャッシュレスにすれば、毎日やらなければならない経理作業がなくなるということなのです。

経理部を合理化へ

 これからますますコンピューター化が進み、今まで振り分けていた勘定科目もAIが支払先から判断して振り分ける時代へと進み、経理作業はどんどん合理化されていくでしょう。コンピューター化社会では、経理職人は育ちにくく、経理職人がいなくてもやりくりできるように、中小企業は今のうちに、経理のやり方をシンプルに変えておかなければならないのです。経理を経理作業と財務仕事に分けて経理作業にはスピーディーな業績の集計のみを期待することが、ひとつの選択になってきます。

合理化の最前線!クラウド会計?!

 具体的にみてみると、経理業務の大部分を占める、記帳、転記、集計のルーチン作業の合理化に最も適しているのがパソコンです。ただ、「パソコン会計は10年も前からやってるよ」といわれる方もいると思いますが、電話で例えると家の固定電話から携帯電話、そしてスマートフォンに変わっているように、会計も汎用コンピュータ会計からパーソナルコンピュータ会計、そしてクラウド会計へと技術の発展にあわせて変わってきているのです。この進化にあわせてパソコンの持っている性能を最大限に活用して最新の合理化をすすめていくとこをおすすめしています。
 このクラウド会計について、別のページで詳しく紹介いたします。

 

会計作業を簡単にするやり方!

 

 今まで紹介してきたように経理業務の合理化の方向性はつかんでいただけたでしょうか。3つの基本をもとに、自分の会社に落とし込んで実行していくことになります。業種や業態によって、多少の違いはありますが、基本的にどこの会社でも経理業務はそれほど変わらないと思います。

 

 そこでよりわかりやすく経理合理化したときの売上規模や社員数で区分して、経理の体制や、やり方を提案したいと思います。あくまで目安ですので自社の実情にあわせて対応してください。

 

@売上2億以下、社員10人以下の会社…小さな会社では、簿記のわかるパートや派遣社員を採用するほど、仕事量はありません。現金はキャッシュレスにして、経費精算や支払いは月に1回ネットバンキングで行い、あとは会計事務所や記帳代行会社に丸投げします。

 

A売上10億以下、社員30人以下の会社…そろそろ組織を整えようという会社ですが、経理専任の社員を雇うほどの仕事量はまだありません。経理や総務といった管理部門を作ってしまうと、そこに配属された社員はその仕事しかしなくなりがちです。営業管理系の見積書・請求書発行などの仕事を中心にする人に、補助的に日を決めて経理の仕事をやってもらうようにします。キャッシュレスとまとめて経理、そしてパソコン会計を導入してスピードアップを図りましょう。

 

B売上10億円超、社員30人以上の会社…このレベルになると、中小企業でも財務担当者が必要になってきます。経理作業は、派遣社員などにシフトして、正社員は仕事をステップアップしていくようにします。キャッシュレス、まとめて経理、クラウド会計、そして効率化の観点から、経理作業をそのまま外部に委託するアウトソーシングの形態も考えられます。

 

 冒頭にありました「もうこれ以上、あなたの大切な時間を事務作業に使うのはやめてください。本当にやりたいことに時間を使ってほしいのです。」という「経理合理化プロジェクトTM」の想いは、少しでも伝わりましたでしょうか?
 もし、興味をもっていただければ、うれしいです。中小企業の経理を改善して負担を少しでも軽くしてほしいのです。がんばる社長をいつでも応援しています。

 

 当事務所は、お客様が経理の仕事を合理化して、経理部門の作業時間とコストをどんどん削減していくのを、一緒にお手伝いさせていただいています。
 お気軽にお問い合わせ下さい。

 

 

 

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